猫の歯根の吸収(歯頚部吸収病巣)とは
目 次
不調を抱えた猫の症状・原因について
猫の食生活の変化が原因?
歯頚部吸収病巣は、猫に多く見られる疾患で、歯と歯茎の境目が溶けてしまう病気です。以前は猫特有の病気と考えられていましたが、近年では他の動物にも見られるようになってきました。
よく見られる症状として、痛みによる食欲の低下、よだれの量が増える、口臭、歯肉の赤い腫れなどが挙げられます。
特に中年期以降から多く見られ、純血種猫の約80%、雑種猫の約40%がこの病気にかかっているとも言われています。
病気にかかる原因は、「食生活の変化」が大きく関わっているのではないかと考えられています。
なぜなら、1960年以前は、歯頚部吸収病巣の症例はほとんどありませんでしたが、ペットフードが登場し始めた1970年代以降から症例が急増傾向にあるからです。なお、フードと病気の関係性について明確な答えは未だ出ていません。
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猫のためにあなたができること
症状がひどい場合は抜歯をする事に
診察は、視診、X線検査、血液検査などから病気の判断をします。
治療は、軽度の場合、獣医師から歯磨きに関する指導が入ります。
歯が一部溶けている、または欠けている中度の場合は、欠損部をセメントの一種で修復します。
すでに歯が大きく欠けている重度の場合は、抜歯を行います。
なお、セメント補修は長くて2年しか持たず、劇的な症状改善は望めないので注意しましょう。
猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!
- よだれ
- 食欲低下
- 口臭
- 歯が小さくなったように見える
かかりやすい猫の種類
- シャム
- ペルシャ
こんな状況の猫は注意
- 純血種の猫
- 歯磨きが嫌いな猫
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