猫の火傷について

猫の火傷について

2022/9/9
獣医師
【監修医】秋元 裕之
獣医師

不調を抱えた猫の症状・原因について

猫

ヤケドはダメージを負いやすく治りにくい

人間の普段の生活の中に、猫にとってやけどの原因となる物がたくさんあります。
例えば冬になると、ストーブなどがやけどの危険性が高く、加熱調理器(IH)、ヤカン、沸かしすぎたお風呂なども事故の元となります。


冬だけではなく夏も、加熱したアスファルトが原因でやけどをしてしまうこともあります。

高温の火傷だけに注目してしまいますが、低温やけども注意しなければなりません。コタツやホットカーペット、電気毛布などでもやけどの可能性があります。
また、稀ではありますが、薬品をかぶったり、火事に遭遇したという状況でも火傷になります。

 

猫のやけどは人間に比べてダメージを負いやすく治りにくいです。また、一見しただけでは火傷を負ったことに気がつかない場合もあります。
もし同じ場所を何回も気にする、その部分を触るのを嫌がる、肌を見ると赤くなっているなどのしぐさや症状がある場合は、やけどをしている可能性があります。
ひどくなると水ぶくれが出来る、皮がめくれている、皮の下の皮下組織も見えているといった状態になるでしょう。

 

<関連記事>

・猫の交通事故によるケガとは

・猫のケガ(外傷)について

猫のためにあなたができること

playful cat in the bed

やけどに気がついたら早めに病院へ!

やけどは人間と同じように早めに発見をして早めに病院へ連れて行きましょう。
猫の場合、発見が遅れることが多いので患部が壊死する場合もあります。


人間の場合、火傷した時に流水で冷やしてから病院へ行く、と言うケースが多いですが、猫の場合、即流水で冷やすと暴れてしまうため、濡れたタオルなどで患部を冷やして、早めに動物病院へ連れて行きましょう。
また、冷やす場合は、逆に冷やしすぎて体温が下がってしまうということもありますので注意しましょう。


やけどは程度分けされています。

I度

表皮のみの火傷、見た目で皮膚が赤くなる状態です。

II度

真皮にまで火傷範囲が進んでいる状態です。痛みや水ぶくれが出てきます。

III度

皮下組織までダメージが及んでしまっている状態です。かなり深くまで火傷しているので、外科処置などをすることもあります。

軽い火傷などは冷やすことで対応します。III度ぐらいまで及んでしまうと、感染を防ぐ処置をすることになります。
他に、薬品によるやけどで薬品を舐めってしまうことによって中毒なども起こすことがあります。

猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 特定の場所を気にして舐めていたりする
  • 特定の場所を触られるのを嫌がる
  • 肌が赤い
  • 肌に水ぶくれが出来ていたり、めくれてしまっている

かかりやすい猫の種類

特別かかりやすい品種はいませんが以下の状況の猫はかかりやすいです。

  • キッチンやシンクに上がるクセがついてしまっている猫
  • ストーブやコタツ、ホットカーペットなどを長時間利用している
獣医師
【監修医】秋元 裕之

秋元どうぶつ病院/神奈川県 横浜市神奈川区 大口通129-7

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