猫の脳炎・脊髄炎について
不調を抱えた猫の症状・原因について
感染症による脳や脊髄の炎症
猫の脳炎は真菌、寄生虫、ウイルスなどの感染症により脳に炎症が起きる病気で、場合によっては脊髄にまで炎症がおよび脊髄炎を起こしてしまうことがあります。
脳や脊髄に炎症が起きてしまうと、症状としては熱が出ることが多く、また、発疹が出ることもあり、神経症状で麻痺や痙攣、うまく歩けない、性格が変わる、攻撃的になる場合もあります。
猫風邪と症状が似ているので発見が遅れることがあります。また、痙攣のみの症状の場合はてんかんとも間違われやすいです。
こういった脳の炎症の原因は、感染症の場合が多いです。
例えば、猫エイズや伝染性腹膜炎への感染、クリプトコッカスやトキソプラズマ、フィラリアなどのウイルス、真菌、寄生虫などの感染です。
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猫のためにあなたができること
早めの治療がポイント
猫の脳炎の場合、症状で考えると何か他の軽い病気かと思ったり、なんとなく行動がおかしいなと感じるぐらいかもしれません。つい様子を見てしまいがちですが、その間に炎症が進んでしまい発見が遅れ後遺症が残ったりすることもあります。
熱が出たり軽い麻痺や痙攣があった場合、まずは動物病院に相談をして、獣医師に診てもらうようにしましょう。
また、一旦症状が収まってしまった場合などは、再発に備えて常に動画を撮れる準備をしたり、日時、持続時間、発作中の意識の有無、回復までの時間の記録を取ったりしてもらえると診断の材料として助かります。
ただ、発作中は下手に手を出すと噛みつかれる危険があるので、タオルでくるむ等で対応すると安心です。
検査は、血液検査やX線検査などを行います。この段階で感染症が判明することもありますが、脳のMRIなどを撮ることで炎症している部分が判明します。
治療に関しては、寄生虫が原因だった場合は駆虫薬を飲む、真菌感染の場合は抗真菌薬を使うといった治療法を早く行うことによって、疾患と炎症を抑えることができます。
伝染性腹膜炎や猫エイズの感染が原因だったとしても、他の疾患も併発している可能性があります。このように元となる感染症があった場合は、抗生物質を使用して炎症を抑える治療を行います。
中にはこれらの感染症が関係していない炎症が発生することもあります。感染症が関係していないと判明している場合は、ステロイドなどを使用して炎症を抑える治療をすることもあります。
ステロイドの治療はとても効果のある治療法ですが、すべての炎症に効果があるわけではありません。症状によっては逆に悪化することもありますので、治療を行う際には獣医師からの説明を聞き、充分に検討したほうが良いでしょう。
猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!
- 熱が出る
- 痙攣が起きる
- 急に攻撃するようになってきた
- 発疹ができる
かかりやすい猫の種類
特にかかりやすい品種はいませんが、以下の状況の猫はかかりやすいです。
- 猫エイズ、猫伝染性腹膜炎に感染している猫
- クリプトコッカスに感染している猫
- フィラリア、トキソプラズマに感染している猫
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