猫のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは

猫のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは

不調を抱えた猫の症状・原因について

副腎皮質ホルモンの過剰分泌により起こる病気

クッシング症候群は、副腎で分泌される「副腎皮質ホルモン(コルチゾール)」の慢性的な過剰分泌により起こる症状です。

副腎皮質ホルモンは、炎症の抑制、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応、炭水化物の代謝に深く関わっているホルモンで、慢性的に過剰分泌されると皮膚や筋肉の分解が促されたり、グルコースの生成が促されて血糖値を上昇させます。
また、それによってインスリンが分泌されてグルコースを細胞内に取り込み、脂肪の沈着が促されます。

クッシング症候群の症状は、まず水をたくさん飲むようになり、それによって排尿量が増えます。
また、食欲が増して餌をたくさん食べるようになります。
さらに、皮膚が薄くなって血管が透けて見えるようになったり、皮膚が破れて出血する場合もあります。

その他にも、部分的な脱毛が見られることもありますが、耳の先端で左右対称に起こる場合もあります。
場合によっては、甲状腺機能低下症や糖尿病を併発している可能性もあります。
クッシング症候群の原因は副腎皮質ホルモンの過剰分泌ですが、副腎皮質ホルモンが過剰分泌される原因となるのは、脳下垂体の過形成や腫瘍、副腎腫瘍などです。
また、ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)を長期間に渡って投与している場合や、一度に多量投与していることが原因となることもあります。
猫のクッシング症候群は、犬より発症例が少なく、猫ではめったに見られない病気でもあります。

猫のためにあなたができること

猫が水をたくさん飲んでいたら要注意

クッシング症候群は、どのような猫でも発症する可能性がありますので、症状が疑われる場合には速やかに動物病院へ連れていきましょう。

症状として多飲多尿が挙げられますので、日頃から猫の飲食の様子や飲み食いする量を把握しておくことが大切です。
また、左右対称という特徴的な脱毛を伴うこともあるので、その場合は受診する際、必ず獣医に伝えましょう。
治療においては主に薬物療法を行いますが、病気の原因が腫瘍である場合は外科手術を必要とします。

ステロイド剤を常用している場合は使用をやめ、獣医師の指示に従いましょう。
クッシング症候群自体は命の危険を伴うような病気ではありませんが、場合によっては糖尿病や甲状腺機能低下症などの病気を併発する可能性もあるので、軽視はできません。

猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 多飲多尿
  • 食欲の増進
  • 皮膚が薄くなる
  • 血管が浮き出る
  • 皮膚が破れて出血する
  • お腹が膨れる
  • 脱毛

かかりやすい猫の種類

特にかかりやすい品種はいませんが、以下の状況の猫はかかりやすいです。
  • ステロイド剤を投与されている猫

監修医 小竹 正純先生

監修医 小竹 正純先生

多摩獣医科病院

院長:小竹 正純

住所:神奈川県 川崎市宮前区 菅生3-43-12
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