犬の外耳道の異物について

犬の外耳道の異物について

2022/9/12
顧問獣医師、編集担当
ペットライフ編集部
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不調を抱えた犬の症状・原因について

Wet Labrador dog in towel lying on gray carpet, closeup

犬の耳に異物が入ると、病気を引き起こす

外耳道に異物が入ると、炎症などの様々な病気を引き起こしてしまうことがあります。
症状は、犬がくびを振ったり、違和感のある側の耳を下に傾けるしぐさをを頻繁にします。
他に、外耳道が赤く腫れ上がる、鼓膜を破ってしまうなどが見られます。こうしたことで、中耳炎や内耳炎など、より深刻な病気を発症してしまうこともあります。
原因は、散歩などに行った際に草むらに入り、植物の種や虫が耳に入り込むことによって引き起こされることが知られています。しかしながら、実は体表の被毛が耳の穴に入り、鼓膜を刺激したり、刺さって起こるケースが最も多いと思われます。これまで、海外を含めこうした被毛による耳炎は知られていませんでしたので私は、「刺毛性鼓膜炎」と名付けています。
この「刺毛性鼓膜炎」は、全身麻酔をして、オトスコープという内視鏡を用いないと、見つけることすら困難と思われます。

犬のためにあなたができること

Close up studio portrait of cute brown badger dog and his bearded man friend.

急に首を振ったり、頭を傾けるしぐさをすれば、すぐに動物クリニックへ

対策としては、できればオトスコープと呼ばれる内視鏡で診てもらうと良いでしょう。
異物は、それが何であれ、患者であるわんちゃんに全身麻酔をかけなければ、安全に、そして確実に取り除くことができません。また、異物は既に鼓膜や中耳、さらには内耳まで炎症をもたらしているかもしれません。このため、やはりオトスコープによる正確な診断と治療が勧められます。

かかりやすい犬の種類

  • 全犬種が対象ですが、「刺毛性鼓膜炎」は特にパグ、フレンチブルドッグなど短頭種により多くみられる傾向があります。
顧問獣医師、編集担当
ペットライフ編集部

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