関節炎と東洋医学【獣医師解説】

関節炎と東洋医学【獣医師解説】

2022/9/12

ペットも人間同様、老化とともに関節などに痛みを抱えることも。痛みで寝てばかりいる様子は見ていて心が折れますよね… 痛みを緩和し自己治癒力を高める東洋医学は、こんなときにピッタリ。 「いのちのために。」3回目は、関節炎と東洋医学について、モナ動物病院の関根 秀子先生にご執筆いただきました。

獣医師
【執筆医】関根 秀子
獣医師

高齢化と関節炎

ペットも高齢になると、寒い日や立ち上がるときに関節に痛みを感じるようになります。高齢化が進んできて、近年では特に、冬に関節炎による痛みで外に出るのがおっくうになるワンちゃんも増えています。

東洋医学でできること

鍼治療をしている黒い犬
関節炎の鍼治療の様子

西洋医学では痛み止めやサプリメントを服用してコントロールしていきますが、東洋医学では漢方や鍼灸治療などを用いていきます。
東洋医学的には関節炎の痛みは「気が滞る」と考え、つまりを取り除く治療をします。漢方薬も服用しますが、鍼灸治療がとても有効です。夏の暑い時期は鍼治療をし、冬の寒いときにはお灸も併用ししっかりと体を温めて循環をよくして、気を巡らせていきます。

未病ケアで痛み知らずに

斜めを向くチワワ

高齢になり体が元々持っている元気がだんだんと減っていくことを「腎虚」といいます。
この状態も関節の痛みを引き起こす原因になりますので、あらかじめこれらを補い、関節の痛みを出さないようにケアすることもあります。
こういったまだ病気ではない状態を「未病」と呼び、この未病の段階から、体のケアをしていけるというのも東洋医学の強みの一つです。

獣医師
【執筆医】関根 秀子

モナ動物病院/神奈川県 逗子市 桜山8-1-44-1F
◇所属学会等:獣医アトピー・アレルギー・免疫学会、比較総合医療学会、湘南獣医師会

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