院長/三浦 春水 へのインタビュー (2/3)

エム動物クリニック院長 三浦 春水

三浦 春水 MIURA HARUMI

動物たちの暮らしを少しでも穏やかなものにするための選択肢の1つとして、統合医療を積極的に実施しています。

病院で行う治療と聞くと、どんな内容のものが思い浮かぶだろう。
注射、内服、手術、近代的なCT、MRIなど、多くは西洋医学に当てはまるのではないだろうか。しかし、漢方・鍼灸を始めとした東洋医学の歴史も計り知れないほどに深い。
1991年9月の開院から地域のホームドクターとして長きに渡り地域の動物たちの健康な暮らしを支えるエム動物クリニック。院長を務める三浦春水先生は慢性的な症状で悩む動物たちに、東洋医学を用いた「統合医療」の提案を積極的に行っている。
同時に、治療内容の見学も含めた医療の透明化に注力する三浦先生に、これまでの歩みと、その中で見つけた自身の考える獣医療の在り方について語っていただいた。

インタビュー

  • 三浦先生が院長を務めるエム動物クリニックの特徴である統合医療について、お話を聞かせてください。

    人間の医療と同じように、動物においても西洋医学の臓器や器官を中心とした考え方では十分に対応することが出来ない領域があります。それらの部分を従来の西洋医学だけにとらわれずに、東洋医学やホリスティック医学などの治療法も取り入れることで、体全体を治していくのが、当クリニックで行っている「統合医療」の考え方です。西洋医学だけではうまく対応しきれない慢性疾患の治療などに対して、漢方をはじめ、鍼灸、ホメオパシー、オモトキシコロジーなどを積極的に取り入れた治療を行っています。
    例えば、難治性の下痢や、ネコの慢性腎臓病、慢性肝臓病をはじめ、西洋薬の強い副作用が気になる時、また手術後の体力の回復サポートなどに用いています。特に治療法が確立されていない疾患やスタンダートな治療法で効果を得られなかった場合にもう1つの治療法として、統合医療の実施をお勧めしています。

  • 実施できる場面は多くある治療ではないでしょうか。

    もちろん、飼い主さまのご希望に合わせた治療を提供いたしますので、統合医療を中心とした治療をご希望される時には、漢方・鍼灸・ホメオパシー・オモトキシコロジーなどを組み合わせながら、治療を行います。例えば、悪性腫瘍の治療に、手術や抗がん剤をご希望されず、統合医療で対応することもありますので、お気軽にご相談ください。統合医療の中には、エビデンスがなく、ゴールが見えにくい治療もあります。それでも、少しでも動物たちが楽になるように、一日でも長生き出来るように、するための選択肢の1つとしてお伝えしていきたいですね。

  • 治療内容の透明化と手術見学を取り入れられていると伺っています。

    動物病院に行くと、中で何をしているのか分からないと感じている飼い主さまも少なくないように思います。
    動物の医療費は人のように健康保険制度がないため治療費の協定がなく、病院の設備や治療に使用する薬剤、処置の内容によって差が出てしまうのです。だからこそ、当クリニックでは、飼い主さまに心から納得していただいた上で治療を行えるように、治療内容の透明化に力を入れています。
    まずは、インフォームドコンセントの徹底、分かりやすい表現で丁寧にご説明しています。お薬の処方に関しては、薬の種類や容量、飲み方、使い方を明記した処方箋を発行し、外科手術を行う際にはどんな手術がどのように行われているのか、手術の様子を待合室のモニターでリアルタイムに見学していただけます。手術や治療内容を出来る限り透明化することで、治療内容を理解いただけるように努めています。どんな治療においても、飼い主さまに心からご納得いただいた上で、安心してお任せいただける獣医師でありたいですね。