院長/長井 新 へのインタビュー (1/3)

烏城ペットクリニック 院長 長井 新

長井 新 NAGAI ARATA

神経外科というハードな戦いに挑むからこそ、徹底的に手術計画を練り万全の体制で治療にあたっています。

熊本県南区、県道50号沿いに佇む烏城ペットクリニック。
島原湾にほど近い閑静なこの場所で日々の診療を行うのは、自身が得意とする神経外科疾患をはじめとした数多くの診療分野をカバーしながらも、あくまでもかかりつけ病院としての診療スタンスを貫く長井新先生だ。
「より大きく発展し、技術が向上して現在の治療法が大きな転換をする可能性を秘めていると期待している。」と将来の展望を語る言葉を裏付けるように学会発表も積極的に行い、これまでに中国地区、九州地区の獣医学術学会賞も受賞している。
絶えず研鑽を積む日々の中で見えた獣医療の展望、自身のこれまでの歩みなどを聞かせていただいた。

プロフィール

長井 新
  • 出身地:岡山県
所属 / 役職
  • 烏城ペットクリニック / 院長
所属学会
  • 日本獣医師会 / 熊本県獣医師会 / 熊本市獣医師会 / 動物臨床医学会 / 獣医神経病学会/獣医麻酔外科学会 / 日本小動物獣医師会 / 獣医脳神経脊椎外科研究会
経歴
  • 2004年 酪農学園大学獣医学部獣医学科卒
  • 卒業後、倉敷動物医療センター・アイビー動物クリニックに勤務。
  • 2007年 酪農学園大学伴侶動物医療部門画像診断科に国内留学
  • 2009年~2015年 倉敷動物医療センター・アイビー動物クリニック取締役副院長に就任
  • 2016年烏城ペットクリニックを開業
    日々の診療の傍らこれまでに数多くの学会発表、論文投稿を手掛けている。

インタビュー

  • 初めに、長井先生が獣医師を志したきっかけについてお話を聞かせてください。

    子供のころの私は山や川に毎日遊びに行くほどで、自然と生き物に触れる機会は多くあったんです。実家ではウサギやリス、亀などの小動物を飼っていました。
    そんな環境もあってか生物学にとても興味があり、生物や自然の仕組みの複雑さ・緻密さに高校生の頃に感動し、それを学べるところに進学したいと思ったことが獣医学部を目指したきっかけです。
    大学入学当初は研究者になると思っていたのですが、獣医学部2年生の時に飼い始めた猫の存在により、同じように動物を家族の一員として大切にする飼い主さまの力になりたいと思い、小動物臨床を志すようになりました。

  • これまでのご経験の中で、特に印象に残っていることはありますか?

    末期がんの猫ちゃんのお誕生日祝いがとても印象に残っています。飼い主さまの努力と献身的なサポートで4カ月の闘病生活を経て10歳の誕生日を迎えることができた猫ちゃんだったのですが、スタッフが自発的に考えみんなで意見を出し合い相談し、誕生日ケーキの形をしたメッセージカードと猫ちゃんのイメージに合うお花をサプライズでプレゼントしたんです。残念ながら現代の獣医療で有効な治療がないケースであっても、今大切な時間をより輝いたものにしてあげたいという気持ちをスタッフ全員が共有し、自ら動いたということがこれからの病院の誇りになると感じた出来事でした。

  • 長井先生が院長を務める烏城ペットクリニックについて、実施しておられる治療内容はどういったものでしょうか。

    「ペットの一生に寄り添うこと」を基本スタンスとして、地域のかかりつけ病院のポジションで病気の予防、食事や飼育相談、健康診断も行っているほか、産科、皮膚科、腫瘍科、眼科、整形外科などほとんどの診療科と、広範囲な疾患の内科治療・外科治療に対応しています。
    ペットに起こりうる健康の問題は、病気になる前からのケアも大切ですので、病気になる前の段階からしっかりと対応できる動物病院でありたいと考えています。もちろん、専門性の高い治療や検査が必要な場合は二次診療施設への迅速な紹介を心掛けています。
    加えて、神経疾患の診療においては他院から専門的な判断が必要とされる診察の依頼をお受けすることが多く、内科療法はほぼすべての神経疾患に対応しています。治療が難しい、または状態の悪い患者の治療を依頼されることもあり、椎間板ヘルニア、環椎軸椎不安定症、後頭骨後部形成不全症候群(COMS)、水頭症、一部の脳腫瘍などは当院で治療に対応しています。