学芸大学ペットクリニック

宮坂　聡院長インタビュー

獣医師になったきっかけを教えてください

両親が医師だったので、幼い頃から医療の現場が身近にありました。そのため漠然とではありますが、いつか自分も医療関係の仕事をするのだろうなと思っていました。また進路を決める際、自分が何をやりたいのかを改めて考えたとき、言葉を話せない弱い立場にある動物たちを助けてあげたいと思いました。それが獣医師を目指すきっかけでしたね。

病院を開業する際にこだわった部分はありますか

トリミングルームの一面がガラス張りになっているので、病院の外から施術中の様子が見えるようになっています。病院前を歩く皆さまに「ここはトリミングもしているんだ」と思っていただけるように、このような造りにしもらいました。
外観に関しては、開業する前々から青色にしようと決めていました。青色には見る人を落ち着かせる効果があると言われていますが、きっかけは別でたまたま町を歩いているときに目を引くパン屋さんがあって、そのお店の外観が青色だったんです。「飲食店で青色って意外だな」と思いましたが、逆にインパクトがありました。動物病院も暖色系が多いイメージですが、自分自身青が好きということと、自分が前に勤めていた病院も青を基調としていたのでそれにあやかりました。皆様から「キレイだし良く目立っているよ」というお声を頂きます。

獣医師になって一番心に残るエピソードについて教えてください

元々は他の動物病院で治療を頑張っていたワンちゃんで、飼い主さまの都合で通うことが難しくなり、近所である当院へ来るようになった子の話です。
その子は腎臓病が進行していて、特別な治療が行える状況ではなかったのですが、飼い主さまとよくお話をさせて頂き、少しでもその子とご家族が納得して向き合うには？と思い、ご希望の中での出来る事を精一杯させて頂きました。残念ながらその子は天国へ旅経ってしまいましたが、その後も飼い主さまが丁寧に挨拶に来てくださり、暫くして新しい子を飼い始めたときも、また足を運んでくださいました。
後日、動物病院の口コミサイトにも飼い主さまの思いの丈を書いてくださったのですが、そのときの内容が本当に凄く嬉しかったですね。技術や知識ではなく、「心」の部分や「診療のスタンス」を褒めて頂けた様な気がしました。
こういう感動を与えられるようもっともっと頑張りたいと思えた出来事でした。

今後の目標について教えてください

病院自体の目的としては皆さまにもっとご利用していただきやすいように、ゆくゆくは休診日を無くしたり、診察時間も伸ばしたりして、「困ったときはあそこに行けばいいよ」というのが浸透して行ったらなと思っています。その際、例え患者さまの数が増えたとしても今まで通り飼い主さまと動物たちに寄り添った丁寧な対応を守り続けていきたいですね。また、周りの動物病院の方々とも連携して地域貢献していけたらと考えています。