代表/糸井 欽司 へのインタビュー (1/4)

帝塚山ショードッグ&しつけスクール 代表 糸井 欽司

糸井 欽司ITOI KINJI

それぞれの犬種が培ってきた歴史である「スタンダード」を大切にしています

多くの飼い主にとって、犬が「ペット」から「コンパニオンアニマル」へ変わるなか、その犬種が本来持っているそれぞれの動物としての標準像が失われつつあるーーー。この警鐘を鳴らすのは大阪市阿倍野区でグルーミングやトリミング、しつけなどを実施する帝塚山ショードッグ&しつけスクールの代表である、糸井欽司さんだ。
訓練士であり、ドッグショー審査員であり、大阪府のグルーミングスクールでの講師も務め、現在もご自身でグルーミング・トリミングの現場に立ち、ワンちゃん達と向き合う糸井さんに、今後のトリミング業界の展望、犬たちの標準像を知ることの重要性など、様々なことをお話していただいた。

プロフィール

糸井 欽司
  • 大阪府出身
所属 / 役職
  • 帝塚山ショードッグ&しつけスクール / 代表
経歴
  • 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)公認トリマー教士
  • 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)公認ハンドラー教士
  • 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)公認全犬種審査員
  • 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)訓練士
  • 国際畜犬連盟(FCI)公認全犬種審査員

インタビュー

  • まず初めに、糸井さんがワンちゃんに深くかかわるようになったきっかけについて、お話を聞かせてください

    ワンちゃんに関わる仕事をしていた父から受けた影響が大きいのではないかと思っています。私が20歳のころでしたが、アメリカでハンドラーの技術を勉強するために大学を休学するべきか家族に相談したときに、一番積極的に背中を押してくれたのも父だったように思っています。
    最終的には父の友人が紹介してくれた先生の下でハンドラーの勉強を始めることになるのですが、その先生から「訓練やハンドリング、グルーミングやトリミングは切り離して考えることはできない」という考え方を学んだことで、ワンちゃんに関わる色々な分野にチャレンジしてみたいと思うようになりました。

  • 多くのワンちゃんと過ごす日々の中で、やりがいを感じるときはどのようなときでしょうか

    やはり、ワンちゃんの笑顔が見られたときですね。しばしば「ワンちゃんが笑顔かどうかわからない」とお話しになる方もおられますが、眼に注目することで表情の変化に気付いていただけると思います。
    また飼い主さまに、ワンちゃんのことをしっかりと理解しようと思っていただけたときも充実感を感じますね。残念ながら、飼い主さまの中には飼い主としての正しい知識や認識を持っていない方もおられるように思います。
    そういった方に、ワンちゃんを家族の一員としてしっかり受け入れる気持ちを固めていただいたときには、ワンちゃんに関わる仕事をする者として幸せを感じます。