代表/吉田 哲也 へのインタビュー (1/4)
吉田 哲也YOSHIDA TETSUYA
時代と共に形を変えつつも、犬と人との共栄・共存はずっと続いていくと思っています
シーズー、ハスキー、ゴールデンレトリバー、ラブラドール、少し間が空いてミニチュアダックス、チワワ、現在ではトイプードル…。
ペット業界において時代と共に何かしらの形で存在した犬との暮らしのブームと、トリミング技術の過渡期を経験し、その魅力に惹かれたと語る吉田哲也さん。少し変わった経歴と経験をお持ちで、犬に関わる様々なフィールドで知識と経験を蓄えたカリスマ溢れる方でした。
秋雨降りしきる10月のある日、深沢にあるTOPDOGS本店に伺い聞かせていただいたお話をご紹介します。
プロフィール
- 吉田 哲也
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- 東京都出身
- 所属 / 役職
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- TOPDOGS / 代表
- 経歴
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- 師事する方と繁殖や生体販売、ドッグショーでのハンドラーなど、 犬と関わる様々な現場を経験したのちに、TOPDOGSを開業。
- 現在では都内に3店舗、山梨県に1店舗を構え、 店舗主催のトリミングスクールにおいて後進トリマーの育成も行っている。
インタビュー
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まずは、吉田さんがトリマーを志したきっかけについて、お話を聞かせてください
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私が幼い頃は、そこまで頻繁にシャンプーやカットを行う文化が現在ほど浸透していなかったという理由もあり、カットについてはどんな子に対しても犬種ごとに決まったスタイルの画一的なカットを行っていました。
しかし当時最先端と位置付けられていた気鋭の方々が、テディベアカットをはじめとした、現在でも主流となっている様々なカットスタイルを提唱し始めたんです。きちんと犬ごとの魅力を引き出すそのカットスタイルは時代に求められていたものであり、トリミング・グルーミングというものの根本が変わっていた時代だったように思います。
若かりし日の私も、その魅力的なカットに惹かれてこの世界に足を踏み入れました。
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ちょうど時代の過渡期だったのですね
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そうですね、時期としては高度経済成長期の終わり頃でしょうか。大袈裟な話ではなく、今まであり得なかったものが求められるようになったんです(笑)。
こういった時代の変化は人間のヘアスタイルについても同様で、例えばそれまで敬遠されていた男性の長髪があるタレントの方の影響で急激に市民権を得たように、ワンちゃんのスタイルについてもその時代の流行りがあるんです。そのような時代のニーズがあったという側面や、国内における経済事情の側面など、様々な要素のタイミングが重なり、トリミング業界が大きく動いていた時期だったと感じています。
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吉田さまご自身がハサミを握る際に、心掛けていることを教えてください
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これは私だけではなく、このお店(TOPDOGS)で腕を振るう皆の共通認識なのですが、基本的には飼い主さまのご希望に沿いながら、その子に似合うスタイルを提供するスタンスを基本としています。何故なら、顔の大きさ、マズルの長さ、両目の距離感、耳の形など、犬ごとに大きく違いがあり、それを無視してどの子にも同じようにカットを行うことは全体的なバランスに必ず歪みを生み出してしまうからです。
同時に、犬に対する接し方は過剰に擬人化することなく、あくまでも犬に対しての接し方をすることと、感情移入しすぎないことを心掛けています。
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