校長/金子 幸一 へのインタビュー (1/3)
金子 幸一KANEKO KOUICHI
基本・基礎を重要視した指導方針で、長年に渡り後進の育成に尽力しています。
1998年開校以来、数多くの優秀なトリマーを輩出しているヴィヴィッドグルーミングスクール。学長を務める金子幸一先生は日本のグルーミングにおいての草分けともいえる存在であり、後進トリマーの育成を行う傍らトリミング、ハンドリングに関する書籍等の監修にも意欲的に参加している。
長いキャリアの中でも決して衰えることのない犬への愛情、向上心、創造力。これらを持って日々様々な犬種に向き合い、トリミングの奥深さを語る金子先生の瞳は、止まることなくさらに自身の歩みの先を見つめていた。
プロフィール
- 金子 幸一
- 所属 / 役職
- ヴィヴィッドグルーミングスクール / 校長
- 経歴
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- 1974年 トイプードルブリーダー ピュアドリームJP犬舎発足
- 1983年~1995年 JKC研修校ユーガーグルーミングスクール教師
- 1991年~2002年 埼玉県戸田市にてペットブティック「シャ・ラ・ラ」を営業
- 1993年 プロトリマー養成塾オープン
- 1998年 ヴィヴィッドグルーミングスクール開校
- 2003年 JKC公認 東京北ピュアプードルクラブ発足
- 所属団体
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- JKC公認ハンドラーライセンス
- JKC公認全犬種審査員
- JKC公認トリマー教士
- JKCトリマー試験委員
インタビュー
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まず初めに、金子先生がワンちゃんと深くかかわるようになったきっかけについてお話を聞かせてください。
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父親が動物好きだったということもあって、子供の頃から常に身近にワンちゃんがいる環境だったんです。産まれたころからワンちゃんと接していたので自然と私もワンちゃんが好きになりました。
将来のお仕事を何にしようかと考えた時に、候補の中には理容師もトリマーもありましたが、私はとにかく何かを作ることが好きだったので工業高校に進学したんです。しかし設計図を書いて物を作るのも好きなのですが、それ以上にやはりワンちゃんも好きなわけです(笑)。
結局いろいろ考えた結果、トリマーの道に進むことを選んだわけですが、トリマーも作る仕事には変わりないと思っています。ワンちゃんの毛を切って形を作るお仕事なんです。
ワンちゃんが好きで、なおかつ創造できるお仕事。私が持っている興味をすべて満たすものがトリマーだったんです。
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先生が考える、トリミングの必要性、重要性をお聞かせください。
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トリミングはワンちゃんの健康の維持に直結するものであり、それを考えると重要性・必要性は言うまでもありません。例えば何か月もシャンプーをかけていないワンちゃんは埃と皮脂が絡み、皮膚病にかかる可能性も大きく上がります。
では、どれくらいの頻度でケアしてあげればいいかとなると、そのワンちゃんの体質や生活環境によって適切な頻度は変わるため一概には言えません。その子に合ったそれぞれの適切を見極めることも、トリマーの務めと言えます。
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これまでに出会ってきたワンちゃんの中で、印象に残っている子はいますか?
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ワンちゃんはそれぞれの犬種ごとに、本当に素晴らしいと思える、感動させられる魅力的な動きがあり、印象に残っている子も多くいます。
その中でも、30年程前にこれ以上はないというほど骨格の構成の整ったプードルの子に出会ったことがありました。人間が走って引いているスピードでも歩く姿を保てるほどに、骨の長さや角度のバランスをはじめとした全ての要素が理想的な子で、すごいプードルだったと今でも思っています。背骨、首や頭の高さが変化することなく早いスピードで歩けるワンちゃんは決して多くありません。
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