院長/美濃部 五三男 へのインタビュー (1/3)

美濃部 五三男MINOBE ISAO
大切な家族・コンパニオンアニマル。だから動物病院を好きになってもらって行動/病気予防と早期発見を!
ご自身のことを失敗談も含めて飾らずに語る美濃部五三男先生。明るく開放的で安らぎを感じさせるアイン動物病院のたたずまいと相まって、柔和な先生のお人柄は飼い主さんから絶大なる信頼を寄せられているようだ。予防医学の重要性や動物から人への感染防止について記者に語ってくださるときも、スタッフさんに指示を出されるときも、その穏やかな雰囲気は変わらない。そんな美濃部院長に、これまでの歩みとこれからの病院の理想の形態などについてお話をお聞かせいただいた。
プロフィール
- 美濃部 五三男
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- 出身地:大阪府豊中市
- 趣味・特技:ドライブ/車の運転
- 所属 / 役職
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- アイン動物病院 / 院長
- 所属学会
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- 大阪府獣医師会(学校飼育動物支援委員・狂犬病予防推進委員長)
- 日本動物病院協会(JAHA認定病院)
- 日本ヒューマンアニマルボンドネイチャーボンドソサエティ
- 全国学校飼育動物獣医師連絡協議会
- 経歴
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- 麻布大学獣医学部獣医学科卒業
- ダクタリ動物病院(久我山センター病院・大橋病院・関西医療センター勤務)
- 1993年にアイン動物病院開設
インタビュー
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まずは、美濃部先生が獣医師になったきっかけを教えてください
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私が生まれた時にいた先住犬が亡くなり、2歳の時に新しい子犬(スピッツの雑種)が家族に加わり、いつも一緒に居るのが当たり前という環境だったことが獣医師を志す潜在的要因になったのだと思います。環境保全や意匠工芸について学びたい気持ちが強かったのですが、偶然や縁や運が重なり獣医学部へと進学しました。
良い環境と先生・先輩・友人に恵まれた学生時代で、様々な回り道がありましたが今ではその一つ一つに必ず意味があったのだと思っています。
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卒業後は、短い期間でご開業されたのだと伺っています
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そうですね。卒業後は東京で3年半と大阪で1年半程の勤務の後に開業しています。勤務医志望でしたが、当時はまだ一般的でなく開業するのがスタンダードな時代でした。自分の診療スタイルや考え方、躾・行動学の導入などをダクタリ堺の山崎院長(大阪の師匠)に相談したところ、背中を押され開業の道を選びました。
初めの病院はこの近くの賃貸店舗ではじめました。待合室・受付が外からまる見えの2面全面Fix(全面ガラス張り)は当時の動物病院では他にはなかったと思います。約15年前に移転した現在の病院も同様で、さらに待合室だけでなく診察室の3つのうち1つとトリミング室は外の通りからも見えます。また、ICUだけでなく犬舎/猫舎は診療室から腰から上がガラス張りで常にスタッフが見れるようになっています。
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美濃部先生が標榜しておられるHABについてお話を聞かせてください
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HANBとは「ヒューマン・アニマル・ネイチャー・ボンド」の略で、人と動物の絆を大切にするという考え方です。私の東京の師匠であるダクタリ動物病院院長の加藤先生がHAB(ヒューマン・アニマル・ボンド)を進化させ提唱されました。1970年代初めから、「家族の一員である動物」という考え方に基づいた診療をされていたのです。日本の動物愛護・福祉・医療は、加藤先生をはじめとする先逹の先生方・JAHAのおかげで加藤先生をはじめとする先達の先生方のおかげで進歩してきたとも言えます。ダクタリ動物病院で学ばせていただいたことは、現在の自分の骨格を作っていると感謝しています。

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