ハムスターが血尿を出していました。どのような病気が考えられますか？

不調を抱えたハムスターのしぐさや症状について

トイレのあとに赤い尿の跡がついている事があります。
トイレだけでなく、飼育ケースの中の巣材などにも赤やオレンジ、茶色っぽい汚れがついている事もあります。
血尿がでている時、いつもと比べてトイレの回数が多かったり、においが強くなる、食欲がなくなる、元気がなくなる、といった症状がみられるハムスターもいます。
巣材が汚れている場合、まずはケガによる出血を疑います。体を確認しても傷などがない、そしてお尻周辺にも血のついた汚れなどが確認できないとき、血尿がでている可能性があります。

血尿が確認された場合、可能性が高いのは膀胱炎や尿道炎などです。
何らかの原因で体の免疫機能が弱っている時に膀胱や尿道に細菌が入り込む事が考えられます。
他には老年による体力低下、そして腎炎を起こしている時もあります。
腎炎も細菌の感染によるものです。
また、まれに高い所からの落下や飼い主に蹴られてしまうといった衝撃が原因による内蔵からの出血が原因となっている事もあります。

動物病院で尿検査をして尿タンパクや潜血が見つかった場合、膀胱炎だとわかります。
膀胱炎だった場合は抗生剤や止血剤を与える事になります。
ハムスターにとって膀胱炎の治療は完治するのが難しく、再発しやすい疾患になりますので、気長に治療する事になる可能性があります。
薬だけの投与だけでなく、普段の生活上でも低カルシウムを心がけるようにといった食事の指導を受ける場合もあります。

もし炎症が腎臓まで及んでいた場合は抗生剤を投与して治療を行います。
内臓からの出血の場合は対処療法になる可能性がありますので、治療方針を獣医師さんと相談した上でお願いするようにしましょう。

飼育ケースの中の巣材、トイレの砂などを白い色にすると、血尿の異変に早く気がついてあげられることが出来ます。
色のついたチップや牧草の巣材を使っていると、血尿を見過ごしてしまう可能性があるので注意が必要です。
血尿の症状を確認したら動物病院での受診をするようにしましょう。

尿検査をするとより的確な検査結果を得ることが出来ます。
動物病院に行く前に可能であれば検尿用の尿を採取したほうが良いでしょう。
小さめのプラケースにハムスターを入れ、様子を見ておきます。
しばらくすると端のほうにトイレをしますので、その時にスポイトかシリンジを利用して尿を吸い取っておきます。
その後、小さい容器に採取した尿を移しておきましょう。
採尿をしたら3時間以内に動物病院に持って行った方が、より正確な検査結果を得ることができます。
尿を採って動物病院にいく前まで若干の時間がある場合、採尿した容器をラップにくるみ、冷蔵庫に保管しておきます。

動物病院の多くは犬猫の診察をメインとしている病院もあります。
「ハムスターの診察が可能か？」「エキゾチックアニマル（犬猫以外の動物）の診察が可能か？」
という点を含め、動物病院に一度、事前にお問い合わせをするのをおすすめします。