犬の結膜炎について

犬の結膜炎について

2022/9/15
獣医師
【監修医】福島 潮
獣医師

不調を抱えた犬の症状・原因について

ソファでくつろぐ犬

発症率の高いポピュラーな病気

犬の結膜炎とは、結膜に炎症が起きている状態を指します。犬の眼の病気でも、ポピュラーな病気です。
症状は、眼に違和感を覚えるために前足でこすったり、まばたきの回数が増えたりします。また、壁や床などに眼をこすりつけて痒みを減らそうとする行動が見られるようになります。発症率が高く、どの犬にも起こりうる病気です。
結膜炎の原因は主に、感染症などの他の病気からの併発、異物の侵入の2つがあります。 感染症などの他の病気から併発するケースは、主に

  • 天疱瘡
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー
  • 角膜炎
  • ドライアイ
  • 流涙症
  • ブドウ膜炎
  • 緑内障
  • 白内障
  • 副鼻腔炎
  • ジステンパー
  • レプトスピラ

などが考えられます。
上記の症状や疾病がある場合は、結膜炎も発症する可能性も考えておきましょう。
また、異物の侵入が起因するケースとしては、ゴミや花粉などの異物が眼に入り込み結膜に影響を与えてしまい発症するケースや、シャンプーなどが原因となって発症することもありますので注意しましょう。

犬のためにあなたができること

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定期的に動物病院を受診することが予防につながる

眼をはじめとする全身のチェックを、日頃から習慣化することが大切です。犬の黒目は大きいので、白眼部分の確認が難しいのですが、結膜炎が起きているかどうかを調べるには、上か下のまぶたを押し上げる(または、押し下げる)ことで確認できます。異常がある場合は白眼部位の充血、涙の量の増加、眼球が拡大するなどの症状が確認できます。
定期的に動物病院を受診することも予防に繋がります。まめに体調の変化を記録したノートを作っておくと、獣医さんも治療する際に大変スムーズに対処することができます。
検査方法ですが、犬の目やにを取り出し、細菌学的検査を行います。涙の量で検査する場合もあります。

治療は、人工涙液・免疫抑制剤の点眼剤によって症状の進行を防いだり、緩和させる方法をとります。状態によっては長期的な治療が必要となります。

犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 眼を前足でこする
  • まばたきの回数が増える
  • 壁などに眼をこすりつけて痒みを減らそうとする
  • 白眼部位が充血する
  • 眼球が拡大する

かかりやすい犬の種類

  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  • シーズー
  • ミニチュアシュナウザー
  • パグ
  • ブルドッグ
  • ペキニーズ
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • ヨークシャーテリア
獣医師
【監修医】福島 潮

鎌倉山動物病院/神奈川県 鎌倉市 鎌倉山1-9-2
◇所属学会:比較眼科学会、獣医麻酔外科学会、日本超音波医学会、獣医画像診断学会、日本獣医学会、動物臨床医学会

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