犬のひざの前十字靭帯の断裂について
不調を抱えた犬の症状・原因について
膝関節への負担が最大の原因
犬の「ひざの前十字靭帯の断裂」とは、ひざ部位の前十字靭帯が文字通り断裂した状態を指します。状態や程度にもよりますが、歩行障害を伴います。
前十字靭帯は、完全断裂と、部分断裂の2つに分類されます。
症状としては、足を上げたまま地面に着けないような歩き方をするのが特徴的です。外傷性はまれですが、活発で元気な犬が過剰に運動しすぎて、ひざに負担をかけて発症するケースなどがあります。
一方、慢性前十字靭帯断裂の場合は、慢性的に(長期間)足を引きずり続け、歩行障害だけでなく、座る動作さえも辛い状態です。比較的、中高年齢の肥満体型の犬に多く見られます。
原因は、膝関節への負担が最大の原因だと考えられていますが、様々な状況によって起こります。例えば、食習慣の乱れや、運動不足による肥満によりひざへ負担がかかってしまい発症するケース、交通事故、他の犬との喧嘩などで強い衝撃がひざへとかかり発症するなどのケースがあります。
犬のためにあなたができること
運度のしすぎで症状が悪化する可能性も
ひざの前十字靭帯の断裂の予防となる体重管理の注意点として、ダイエットに注視するあまり、過剰な運動を強いないことが挙げられます。やり過ぎは逆にひざへの負担となり症状が悪化する恐れがあります。
検査方法ですが、レントゲン検査と整形外科学的検査(脛骨圧迫試験など)が一般的です。
治療方法は、装具や外副子で固定する方法や、外科的な治療により、断裂してしまった靭帯を再建する手術やひざの構造を修正し動的安定化をもたらす脛骨矯正骨切法などが一般的です。
犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!
慢性前十字靭帯断裂:
- 長期間、足を引きずり続けるなどの歩行障害
- 座る動作も辛そうにしている
- 体重の増加(によりひざに負担がかかる)
- 後足を上げたまま、地面に足を着けないような歩き方をする
かかりやすい犬の種類
- ラブラドール・レトリバー
- ゴールデン・レトリバー
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- 柴犬
- ウェルシュ・コーギー
- ビーグル
- トイ・プードル
- ヨークシャ・テリア など。
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