犬の中毒について
不調を抱えた犬の症状・原因について
摂取量が少量でも危険
犬の中毒とは、摂取した食品が犬にとって毒素成分となり、身体にさまざまな悪影響を与える病気です。
中毒の種類には、タマネギ、チョコレート、キシリトールがあります。
タマネギ中毒
ほんのわずかなタマネギでも中毒を起こし、最悪の場合死亡してしまいます。
すぐに発症するわけではなく、1日から数日かかります。
タマネギ以外にもニラ・ニンニク・ネギ類などはアリルプロピルジスルファイドという溶血を起こす成分を含んでいますので、食べさせないよう注意しましょう。
症状として、嘔吐・血尿・貧血・黄疸・下痢・眼の結膜が白っぽくなるなどが挙げられます。わずかな摂取量でも大変危険です。また、過熱したタマネギが含まれる汁物などでも溶血性貧血を起こすことがわかっています。
チョコレート中毒
カカオを含むチョコレートに含まれているテオブロミンで起きる中毒で、食後4時間ほどで発症し、無治療ですと数日間後に突然死亡してしまう場合もあります。
チョコレート中毒に多く見られる症状は、吐き気や嘔吐、不整脈、下痢、からだの震え、発熱、けいれん、興奮状態に陥るなどが代表的です。少量で重篤になることもあります。
原因は、チョコレートに含まれるテオプロミンの代謝が人と違い遅いために起こります。苦いチョコレートほどテオプロミンが多量に含まれており、また、チョコレート以外にもコーラやお茶にも含まれていますので、食べさせないよう注意しましょう。
キシリトール中毒
タマネギ、チョコレートと並ぶ中毒で、こちらも最悪の場合死亡する可能性があります。 症状は、虚脱状態や肝障害、嘔吐(食べた後に嘔吐する)、けいれんなどが見られます。
原因は、キシリトールに含まれるインスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌で急激な低血糖を引き起こすためです。
他にはぶどう・レーズン、アボカド、ジャガイモなどの食品も中毒症状を引き起こしますので、誤って犬が食べないよう、細心の注意を払いましょう。
犬のためにあなたができること
すぐ病院へ
対策として、中毒を引き起こす食品を認識し、犬に食べさせないよう日頃から注意しておくことが大切です。
検査方法は、血液検査で診断します。
犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!
タマネギ中毒
- 嘔吐
- 血尿
- 貧血
- 黄疸
- 下痢
- 眼の結膜が白っぽくなる
チョコレート中毒
- 吐き気や嘔吐
- 不整脈
- 下痢
- からだの震え
- 発熱
- 痙攣
- 興奮状態
キシリトール中毒
- 虚脱状態に陥り何もやる気がなくなる
- 肝障害
- 嘔吐(食べた後に嘔吐する)
- 痙攣
かかりやすい犬の種類
- 好発犬種はなく、どの犬種にも発症の可能性があります。
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