思い出づくり
犬は私たち人間と比べると短命です。

近年、獣医学の進歩と共に犬の平均寿命も延びていますが、それでもなかなか20年は生きられません。
しかし、その期間に私たちの心に残す存在感はとても大きく、死んだあとも私たちの心に深い思い出を残します。
もちろん生きている瞬間も、とても可愛いとは感じますが、死後もことさらに可愛いと感じる関係とは、どんなものなのでしょうか?
よく言われるのは、「思い出」の多い関係です。
愛犬と過ごした十数年の中で起きたいろいろなことを思いだすたびに、その時の感情までもが鮮明によみがえってきます。
まさに死後も私たちの心の中では、しっかりと生き続けているのです。
単純に「思い出」といいますが、大きく分けて2種類あります

ひとつは、海や山に行った思い出や、お祭りや初詣、実家などで過ごした物理的経験の「思い出」、もうひとつは、幼い頃に噛まれたり、激しい無駄吠えでご近所から叱られた「思い出」。
こちらは言葉で言い表せば、感情的経験といえるのでしょうか?
旅行に行ったり、おしゃれなカフェで過ごしたりの「思い出」は、多ければ多いほど記憶の数も写真も多く、「思い出」がつきないのは当然です。
しかし、感情的な経験については、どうなのでしょう。
私が代表を務める「WANWANパーティクラブ」は、創立してから約20年が経ちました。
当然、最初の頃の会員の愛犬はすでに亡くなっています。
愛犬を亡くした方たちと、昔の話をする機会がたまにあります。
そんな時、亡くなった愛犬の話がつきない方の多くが、いたずら放題、悪癖放題の困った愛犬だった方の話がつきないのです。
当時は、もうどうしていいか分からず、毎日毎日、悩みに悩んだ方たちなのです。
反対に、子犬の時からとてもいい子で、成長途中もなんのトラブルもなく育った家の飼い主さんは、以外にも「思い出」が少なめで、その方たちの思い出話を羨ましそうに聞いているのです。
短い一生を通して、その後の私たちの長い生涯に大きな「思い出」を残してくれる犬たちですが、死後も私たちの心に豊かな絆を数多く残してくれるのは、実は今、私たちが苦労している問題の多い犬たちなのかもしれません。
そんなことを考えていると、不思議なことに・・・愛犬の無駄吠えも、引っ張り癖も、なぜか嬉しい動作に思えてくるのです。
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