猫の脱臼について

猫の脱臼について

2022/9/13
獣医師
【監修医】秋元 裕之
獣医師

不調を抱えた猫の症状・原因について

猫

外飼いの猫は脱臼のリスクが高い

脱臼とは、骨同士を繋ぐ筋肉やじん帯などに無理な力がかかることにより、骨が関節から外れてしまう状況です。
例えば、脱臼が四肢の関節で起きた場合、手足がぶらぶらした状態になり、あまり手足をつかないで歩くようになります。
また、確認しようとした際に痛みで触られるのを嫌がることがあります。トイレでの排尿や排便がうまく出来なくなってしまい、トイレ以外の場所で排泄してしまうこともあります。

 

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)は、ひざの部分の膝蓋骨と言う、いわゆる膝のお皿がずれる脱臼です。犬に多く見られる脱臼ですが、稀に猫もなることがあります。重症になると痛みを感じ、手術の必要もありますが、猫の場合は大抵軽度の場合が多く、あまり痛みを感じる猫が少ないようです。そのため膝蓋骨脱臼ということに気がつかない場合もあるようです。


猫が脱臼をする原因としては、交通事故や高い場所からの落下などが多いです。特に交通事故の場合、一緒に他の箇所の骨折や他の怪我などもしていることがあります。 他にも、人に踏まれたり、ドアや窓に挟まったことが原因で脱臼してしまうこともあります。また、一部の猫には先天性の脱臼もあります。
当然、猫の脱臼に関しては室内よりも外の事故で起こることが多いので、外を出歩いている猫のほうが脱臼のリスクは高くなります。

 

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猫のためにあなたができること

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全身麻酔をかけて整復・固定

脱臼してしまった場合は、必ず動物病院へ連れて行きましょう。 整復しても猫の脱臼の場合はすぐに外れてしまうことがありますので、外科処置を行う場合もあります。


診断は主にX線検査などを行います。脱臼の整復に関しては、全身麻酔をかけて整復、固定を行います。
脱臼をしてしまった場合、トイレがうまく出来なくなる問題も出てきます。そうなったときにはカテーテルを使ったり、便を柔らかくする薬を利用して排泄のサポートが必要になることもあります。

猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 手足をひきずる
  • 関節を触ると嫌がる
  • 関節を触ると嫌がる

かかりやすい猫の種類

  • 内側膝蓋骨脱臼
  • アビシニアン
  • シャム
  • デボンレックス
  • トンキニーズ
  • バーミーズ
  • メインクーン

また、以下の状況の猫はかかりやすいです。

  • 外を出歩く猫
獣医師
【監修医】秋元 裕之

秋元どうぶつ病院/神奈川県 横浜市神奈川区 大口通129-7

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