
猫のてんかん発作について
不調を抱えた猫の症状・原因について

てんかんの症状は硬直や痙攣を起こす
猫のてんかん発作は、脳の神経が異常なてんかん放電を起こしてしまうことによって発作が起きると考えられています。
てんかん発作が起きると、痙攣を起こしたり、体がこわばってしまうなどの硬直状態になる症状が良く知られていますが、猫によってそれぞれ程度が違い、顔の一部分などが痙攣する程度の猫や、大声を上げて意識を無くし硬直してしまう猫もいます。
猫の場合、てんかんが起きる前の症状がとても短いことから、飼い主が気づいたときには既に発作が起きていることが多いです。
人間のてんかんと同じように、発作がおさまるとだいたいは通常の状態に戻ります。しかし中には、発作後の24時間以内にずっと同じペースで歩くペーシング行動や、食欲が旺盛になるいわゆる発作後行動が出る猫もいます。
てんかんの詳しい原因はまだわかっていませんが、脳の神経や血液、内臓疾患が関係しているものもあるようです。他にはストレスも関係していると考えられています。
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・突然、猫がけいれんやひきつけを起こしました。すぐに病院に行くべきでしょうか。
猫のためにあなたができること

てんかん症状が現れたら一度は動物病院へ
てんかん症状があった場合、てんかん発作なのかを確認するために一度は動物病院へ相談しましょう。
その理由として、てんかんと似たような症状を起こす病気は他にもあり、中でもナルコレプシーやカタプレキシーはいきなり倒れるという同じ症状がみられます。倒れた後、てんかんは硬直しますが、ナルコレプシーとカタプレキシーは力が入らなくなるという違いがあります。しかし、見た感じの症状が似ているため、間違われやすいようです。
また、てんかんでも症状が重いものもあります。
発作が30分以上治らない場合は脳に後遺症が残る可能性がありますので、すぐに対処してもらう必要があります。
他にも、すぐに発作がおさまるけど一日に何回か発作が起きてしまうという発作の間隔が短い場合は、すぐに獣医師へ相談するようにしましょう。
検査は、血液検査や画像診断、尿検査などさまざまな検査を行い、まずは他の病気の可能性を除外していきます。治療に関してはてんかんの度合いに応じて異なります。
発症頻度が多くなりがちで獣医師が必要と判断した場合には、抗てんかん薬を使用して様子を見ます。
抗てんかん薬はてんかん発作をおこさせないのではなく、回数を少なくするための薬です。しかし、飼い主などの都合や飲み忘れがあった際に、かえって症状がひどくなってしまうことがあるので、しっかりと投薬のペースが保てる状況である必要があります。
尚、脳腫瘍などの疾患が原因でてんかんが起きていると考えられる場合は、抗てんかん薬を使用せずに疾患の治療を行うことで様子を見るようになります。
猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!

- 硬直したようになる
- 痙攣を起こす
- 泡を吹く
- 発作中に尿が出てしまう
かかりやすい猫の種類
特にかかりやすい品種はいませんが、以下の状況の猫はかかりやすいです。

- 脳に腫瘍など疾患を抱えている猫
- 神経質な猫

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