犬のレプトスピラ症について

犬のレプトスピラ症について

不調を抱えた犬の症状・原因について

ネズミに要注意!の感染症

犬のレプトスピラ症は、犬などの動物だけではなく、人へも感染する人と動物の共通感染症です。原因となるレプトスピラという細菌は、らせん状の特徴的な形をしており、多くの遺伝子型と血清型があり、病原性の有無、引き起こされる病気も異なってきます。動物では、感染して発症する動物と感染しても発症しない動物とがあり、 いずれの場合も腎臓に感染し、尿に排出され、人や他の動物への感染源になります。ネズミや多くの野生動物は感染しても発症せず、犬や人への感染源として重要です。発生に季節性や地域性がみられることもあります。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)では、四類感染症に定められ、患者を診察した医師は保健所に届け出る義務があります。また、家畜伝染病予防法によって、レプトスピラ症の犬を診察した獣医師は、都道府県知事に届け出る義務があります。
犬のレプトスピラ症の症状は、感染したレプトスピラの血清型によっても異なります。「熱が出る」「元気がない」など軽い症状のみで回復してしまう場合もありますが、肝不全や腎不全を起こし、「黄疸」「尿毒症」「ショック症状」「出血傾向(血尿、血便など)」などにより、感染後の早い時期に死んでしまう場合もあります。人での症状も、発熱や筋肉痛など風邪のような症状から、黄疸や腎不全になってしまう場合まで様々です。
犬が感染する原因は、ネズミや野生動物などの尿や尿を含んだ水、土との接触、それらに汚染された食べ物や水を口にすることで感染します。皮膚を通じて感染しますが、特に怪我をしている場合には、感染する可能性が高くなります。

犬のためにあなたができること

湿気とネズミを回避する

ネズミや野生動物がいそうな場所(沼や河川、湿地帯辺り)では注意が必要です。レプトスピラという細菌は、湿気のある場所で繁殖しやすく、湿り気のある土地や食品などの中で何ヶ月も生息することが出来ます。また、温暖な気候を好みますので、温暖な地域、気温の上がる季節で注意が必要です。
検査方法は、抗体検査・培養検査・遺伝子検査がありますが、動物病院では、一般的に、抗体検査あるいは遺伝検査によって診断します。抗体検査は、血液中の抗体の量を測定する検査で、複数回の検査が必要な場合もありますが、感染した血清型を調べることが出来ます。遺伝子検査では、尿や血液からレプトスピラの遺伝子を検出する検査です。感染した時期によっては、検出しやすい検査方法が異なったり、病院内では実施できない検査ですので、検査の結果が出るまで時間がかかってしまいます。
ワクチンによって予防することが可能です。しかし、血清型それぞれに対してワクチンが必要ですので、ワクチンの種類や接種方法について、かかりつけの動物病院に相談すると良いでしょう。特に、キャンプなど山の中などで遊ぶ場合や川あそびに行く場合には、感染する可能性も高いので、ワクチン接種は大切です。
軽症であれば、点滴や抗菌剤治療で回復する可能性がありますが、肝不全や腎不全を起こしてしまった重症例では、死亡する可能性も高い感染症ですので、予防に力を入れるべき病気です。

犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!

山や川に遊びに行った後に以下のような症状が出たら特に注意が必要です。

  • 食欲減退
  • 元気がなくなる
  • 40度近い高熱
  • 黄疸
  • 血便や血便

かかりやすい犬の種類

かかりやすい犬種は特にありませんが、山や川で活発に動き回ることが好きな大型の犬種の方が感染してしまう機会は多いかもしれません。ただ、屋内飼育の小型犬でも家屋に住みついているネズミの尿から感染する危険性もあり、飼育環境によっても注意が必要です。

監修医 佐伯 潤先生

監修医 佐伯 潤先生

くずのは動物病院

院長:佐伯 潤

住所:大阪府 和泉市 尾井町1丁目1-31
施設詳細はこちら