犬の喉頭腫瘍について

犬の喉頭腫瘍について

2022/9/8
獣医師
【監修医】澁谷 俊
獣医師

不調を抱えた犬の症状・原因について

犬の喉頭腫瘍が発症する可能性は稀

犬の喉頭腫瘍は稀な病気で、喉頭に近接した甲状腺やリンパ腫の腫瘍の方が発症する可能性は高いです。これらの腫瘍が喉頭を圧迫することで、上気道閉塞を併発させることがあります。
この圧迫により喉頭内腔が狭まり、喉頭自体が変形し、上気道の空気の流れがストップしてしまう病気です。
腫瘍は悪性である可能性が高いため、異変に気付いたらすぐに病院を受診しましょう。

   

【主な症状】
症状としては、呼吸困難、喘息、酸欠またはチアノーゼ(酸欠により口内粘膜が紫色に変色する症状)、意識喪失、鳴き声に変化があらわれる、嚥下困難(上手く物を飲み込めない)などの症状が見受けられます。他にも熱中症と類似した症状が発症する場合もあります。

   

【主な原因】
原因は、はっきりとは分かっていません。稀な病気であるために症例が少な過ぎるので、特定出来ていないのが現状です。

   

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犬の腫瘍が良性腫瘍なら回復する可能性は高い

犬の喉頭腫瘍は、早期発見が難しく、状態が進行してから気付く方が圧倒的に多いです。定期的に動物病院を受診するように心がけ、健康管理を行ないましょう。
家庭で出来る対策としては、病気についての知識をつけることです。そうすれば、早期発見の手がかりになります。これはどの病気にも該当します。自分の飼っている犬種が発症しやすい病気や、年齢、性別で起こる病気も頭に入れておくと良いでしょう。
検査方法は、X線、CT検査、エコー検査などが主な検査方法となります。場合によっては内視鏡検査が必要になるケースもあります。
治療法は、主に喉頭を丸ごと除去または腫瘍のみを取り除くなどの外科的な手術で治療していく流れになります。

犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 呼吸困難
  • 喘息
  • 熱中症のような症状
  • 酸欠またはチアノーゼ(酸欠による口内粘膜が紫色に変色する症状)
  • 意識喪失
  • 鳴き声に変化があらわれる

かかりやすい犬の種類

喉頭腫瘍の場合、特にかかりやすい犬種はありませんが、若い犬に発症しやすいとされる病気です。

  • 上気道閉塞の場合
  • パグ
  • フレンチブルドッグ

などがかかりやすい犬種となっています。

獣医師
【監修医】澁谷 俊

マリア動物病院/東京都 大田区 西蒲田4-5-9ロジェ西蒲田1F

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