犬の食道炎について

便に異常があると思われる犬

症状・原因について

食道炎になる原因は様々

食道炎とは、食道壁に炎症が起こった状態のことをいいます。
その程度は様々で、食道内部を覆っている粘膜の軽度の炎症から、粘膜の下(筋層)に達するまでの重度の炎症があります。
原因としては、刺激のある物質を摂取や食道に滞留した異物、胃食道逆流、麻酔関連による逆流、持続的な激しい嘔吐による胃液の逆流、熱損傷、カンジダなどの感染症、食道の病気(巨大食道症・食道腫瘍など)によって引き起こされます。
症状は、唾液の飲み込み運動の増加、よだれ、食欲不振、痛みにより飲み込むことが困難になる、食後すぐに吐出したりします。その他にも、頭を伸ばして立つ、横になって寝ることを嫌がる、震えなどの症状が見られることがあります
慢性化した場合や重度の食道炎の場合では、食欲不振、沈うつ、脱水がみられ、長期間続くと痩せてきます。
誤嚥性肺炎と合併した場合は、咳や呼吸困難などの症状が現れます。

犬のためにあなたができること

食道を傷つけないように考慮

対策として、病院に行く前には食べ物を与えない方がいいでしょう。食事をすることで余計に食道炎を悪化させる原因になりますので、水のみ与えるようにしましょう。
食事をしないからと言って無理に与えるのもかえって悪化するので注意しましょう。
身体検査では、原因の物質によっては、口腔内に炎症があることが確認でることもあります。
バリウム等による食道造影X線検査では、食道内への造影剤の残留によって食道が狭くなっていたり、表面がボコボコしていたり、食道壁が厚くなっていたり、食道が拡大していたりするような状態を確認することが出来ます。
内視鏡検査では、食道の粘膜を直接観察できるため、食道炎の原因や状態を確認することも出来ます。その際に病状が進んでいると、粘膜に潰瘍形成に伴う充血や浮腫がみられます。
治療としては、原因となっている物質の除去、あるいは、病気の治療に加え、炎症を抑える治療を行います。積極的な薬剤療法が必要となる場合が多く、H2ブロッカー(ラニチジン、ファモチジンなど)、プロトンポンプインヒビター(オメプラゾール、ランソプラゾールなど)、細胞保護薬(スクラルファート)、運動促進剤が含まれます。食事は高蛋白、低脂肪食を使用します。嘔吐がなければ流動食、または柔らかい食べ物を少量ずつ頻回に与えます。
重度の食道炎の場合、食道を休めるために、胃の中にチューブを挿入し、そのチューブを通して食べ物や水を与えるといった治療が必要になります。

犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!

  • 食後の吐出
  • よだれ
  • 食欲不振
  • 沈うつ
  • 脱水
  • 体重減少

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監修医 菅野信二先生

監修医 菅野信二先生

南が丘動物病院

院長:菅野信二

住所:兵庫県 三田市 駅前町12-9
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