猫の耳ダニ症(耳疥癬)とは
不調を抱えた猫の症状・原因について
耳ダニによる激しいかゆみ
耳ダニ症は、ミミヒゼンダニやネコショウセンコウヒゼンダニなどが耳の外耳に寄生してしまう感染症です。
耳ダニ症に感染すると耳の痒みがひどくなり、しきりに足などで掻き、頭を何回も振るようになります。
また、耳の汚れもひどくなります。耳の汚れに関しては綿花などで耳の中を拭ったときに、黒い汚れがたくさん取れるような状況です。この際、一緒に赤黒いような汚れが綿花につくと思いますが、これは耳ダニが吸血した血液のためです。
耳ダニに感染する事で外耳炎を起こしたり、耳血腫を起こす事もあります。
原因としては耳ダニに感染している猫から感染する事が考えられます。
また子猫を保護した際に耳ダニに感染している場合が多いのですが、大抵は母猫から感染している事が多いです。
<関連記事>
・猫の外耳炎について
・猫の耳血腫(耳介血腫)とは
猫のためにあなたができること
耳の汚れに気がついたらすぐに病院へ!
耳ダニ感染症は自然に治る事はまずありませんし、様子を見たところでひどくなっていくばかりです。汚れを発見、尚且つ、痒がっているようであれば、すぐに病院に連れて行きましょう。
皮膚の掻爬検査などでダニがいるか、どのダニがいたかなどを検査して治療していきます。
また、外耳炎や耳血腫も発症している場合は、別に治療を行って症状を改善させるようにします。
ミミヒゼンダニの場合はスポットタイプのレボリューションを使うことで駆除する事ができます。
レボリューションは首の後ろに垂らすだけで良いので治療も行いやすいです。耳ダニの駆除だけでなくノミ対策やフィラリア対策、回虫の駆除なども出来ます。
しかし、ネコショウセンコウヒゼンダニが見つかって耳疥癬だった場合は、レボリューションだけでは駆除できません。イベルメクチンなどの疥癬に効果のある薬を使用して駆除させます。
どちらも1回で駆除が完了する事はありませんので、複数回駆除を行います。
また、耳ダニを駆除できたからと、飼い主の方で勝手に治療をやめてしまう事がないようにしましょう。一見、きれいになったとしても卵などは駆除しきれていない場合があります。
卵が残ってしまう状態で治療をやめると、また症状が再発します。
駆除や治療を終了させるタイミングは、獣医師の指示に従うようにしましょう。
猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!
- 耳垢が多い
- 前日に耳掃除したのにすぐ汚れる
- においがある
- 耳が腫れてきた
かかりやすい猫の種類
- スコティッシュフォールド
また、以下の状況の猫もかかりやすいです。
- 母猫が耳ダニに感染している子猫
- 外に出入りしている猫
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