
猫の気胸について
不調を抱えた猫の症状・原因について

胸腔内への空気の侵入によって肺の伸縮を阻害
気胸とは、肺が入っている胸腔内に余分な空気が入り込み、肺が十分に拡張できなくなる病気です。
初期症状として、呼吸が荒くなることがあげられます。ゼーゼーと浅く早い呼吸を繰り返し、ヨダレを流したり、吐血をする場合もあります。また、胸を痛がるのでそこを触られるのをとても嫌がり、運動も嫌がるようになります。さらに寝転ぶことをせず、座っていることが多くなります。これは寝転ぶ姿勢が胸を圧迫するので痛いからです。症状が進行すると呼吸困難に陥ります。
肺や気管、胸膜に穴が開いてしまう原因は事故や怪我による外傷が最も多く、高いところから落ちたり、他の猫と喧嘩して胸や気管を傷つけられることで発症のリスクが高まります。また、肺炎や肺気腫など何らかの呼吸器の病気にかかっている状態で強い咳をすることでも穴が開いてしまう場合があります。
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症状の進行によって治療法が異なる
気胸の治療は、症状によってそれに応じた治療法がとられます。通常発見時には呼吸困難等が認められるため、投薬治療は行いません。
しかし、呼吸困難などが認められたり、空いている穴が大きい場合、事故などで緊急性が高い場合は針で胸腔内の空気を排出したり、開胸手術などの外科手術を必要とします。また、気胸の原因が別の病気である場合はその基礎疾患の治療も行います。
呼吸器系の病気が原因となる場合もあるので、怪我などをしていないからといって油断はできません。呼吸器の病気であるため、呼吸などに異常が見られ、外見から病気になっていることが分かりやすいです。そのため、日頃から猫の体調をしっかりと管理しておけば、早期発見は難しくはありません。猫の呼吸がおかしいと感じたら、それは肺や気管の病気になっている可能性が高いので、速やかに動物病院へ連れて行ってあげましょう。
場合によっては命に関わる病気なので、早期発見に努めましょう。
猫にこんな症状・しぐさが出たら注意!

- 呼吸が荒い
- ヨダレを流す
- 吐血
- 運動を嫌がる
- 胸を触られるのを嫌がる
- 寝転がらず、座っていることが多い
- 呼吸困難
かかりやすい猫の種類
- 外に出る猫(交通事故や喧嘩による怪我をする可能性が高いため)
- 呼吸器系の病気を患っている猫

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